秦建日子『推理小説』

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本書はフジテレビでやっているドラマ『アンフェア』の原作です。『推理小説』というタイトルの推理小説とはなかなか剛胆だなと思い書店で手に取りました。殺人予告の推理小説をキーに話が進んでいくので、このタイトルが付いています。

アンフェアとリアリティをキーワードに殺人予告の推理小説を上・中・下に分けて出版社に落札を求める犯人。自ら殺人を犯してリアリティを追求し、新たな推理小説を送りつけるアンフェアなやり方を取る。

いろんな意味でアンフェアとリアリティがキーワードです。推理小説の必要条件であるこの二つをあえて採用せず、推理小説というジャンルそのものに挑戦した本作。文中でも淡泊な推理小説(旅行ものとか、○○警部ものとか)がやり玉に挙がってます。推理小説をキーに使ったり、この本自体が現状の推理小説を批判的にとらえていたり、その考え方というのは大変おもしろいと思います。

私はほとんど推理小説をほとんど読まないのですが、登場人物が少なく、あっという間に犯人の目星がついてしまうところがいまひとつ。えーっ!犯人この人なのという、どんでん返しもなく、その意味でもアンフェアなのかも。推理小説で殺人予告というリアリティのなさもわざとなのかもしれません。意欲はわかるんですが、読んでいてそれほどドキドキしないというか、十分な満足感は得られなかった。着想はすばらしいけど、完成度は今ひとつといったところです。

でも、まあまあおもしろいとは思います。星3つ(5つ中)という感じかな。

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このページは、binが2006年1月21日 12:45に書いたブログ記事です。

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